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「豆本」とは?


 豆本とは、小さな本のことを指します。
 英語で「miniature book」「midget book」などといい、日本では「豆本」「袖珍本(しゅうちんぼん)」「寸珍本」などの呼び名があり、江戸時代には「雛本」「芥子本」などとも呼ばれました。

 では、どの程度小さいものを指すのか? というわけで、私の手元にある、本に関する辞典類を調べてみると、川瀬一馬『日本書誌学用語事典』(雄松堂書店、昭和57年)、『日本古典籍書誌学辞典』(岩波書店、平成11年)、『図書館用語辞典』(角川書店、昭和57年)などの解説は、具体的な大きさがどうなのかについては、どうも要領を得ません。

 最もきちんと記述されていたのは、『世界大百科事典』(平凡社、昭和63年)の「まめほん」の項です。執筆担当者は弥吉光長。
 この記事によると、「西洋では天地が10cm以下のものをいう」(1927年、ヘンダーソンによる首唱)としながらも、「2インチ(5.08cm)以内」という主張もあったそうです。
 日本では、小池藤五郎が江戸時代の豆本を分類するのに「小本の半截(半分の大きさ、13cm×9.5cm)以下」、7段階に分けたとか。

「豆本」とは?_e0137641_20434534.jpg

 昨年刊行された、Anne C. BromerとJulian I. Edisonによる大著『Miniature Books: 4,000 Years of Tiny Treasures(豆本—小さな宝石の4000年)』を見ると、本の天地寸法が「3インチ(76.2mm)または76mmまで」となっています。

 現代人におなじみの文庫本はA6判(=葉書サイズ)で148×105mm、その半分のサイズはA7判で105×74mm。「豆本」と言うには、まだちょっと大きい感がありますね。
 やはり本の天地が10cmよりは小さくあってほしいものですが、本のサイズが小さくなればなるほど、中に記すことのできる情報量は制限されてきます。このあたりが、豆本制作者たちが頭を悩ませるところですね。

〜〜〜〜〜〜〜〜・・ご・・案・・内・・〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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by azusa12111 | 2008-02-22 00:21 | 豆本百科


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